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北の高地のさらにその上に鎮座した、まさしく天を衝くような巨木のふもと。
その幹に貫かれるように、また寄り添い取り巻くように、大小様々な石造りの建物がいくつも積み上がっている。たった一本の橋のみで外界と接する姿は、見事に要塞構造を形作っていた。
初めて訪れたハイ・ラガード公国は、エトリアに比べるとさすがに肌寒かった。
しかし街の空気は向こうに劣らず、賑やかで活気に満ちている。
人波の中にはちらちらと冒険者らしき姿が見えた。見覚えのある武器や衣装を身につけている者もいれば、初めて見る姿もある。話に聞いていたとおり、大陸各地から多くの冒険者が集まってきているようだ。
私が最初に向かったのはもちろん冒険者ギルドだ。ここでも世界樹の迷宮を探索する冒険者には、ギルドへの登録が義務づけられている。
全身鎧(フルプレート・アーマー)姿のギルド長に迎え入れられ、新しいギルドを作成するための手続きをする。
「今までにギルドを率いた経験は?」
エトリアで一度、と答えると、ギルド長は興味深げに私を見た。……兜を被っているのでよく解らないが。
「ならば、あちらでの実績を申請するか?内容によっては公宮からいくらかの優遇措置が得られるかもしれん。少々手続きが煩雑になるが」
優遇措置、という言葉には惹かれたが、差し出された分厚い書類の束を見て慌てて首を横に振った。あんなものを2度も書く元気はない。
……あれ?前に一度書いたっけか?
奇妙な既視感に首を傾げていると、ギルド長は"PassWord"と書かれた申請用の書類を引っ込め、換わりに公国の紋章が型押しされた羊皮紙を一枚だけ差し出した。
「では新たなギルドの名前をここに」
私はエトリアに残してきた自分のギルドの名を思い返した。思い出も馴染みも深い名だが、新たなギルドにはまた新たな名が必要だろう。少し考えてから、ペンを動かす。
「ふむ、聞かぬ言葉だが異国の言葉か?」
なかなかに響きがいいとギルド長は微笑んだ。そんな気配がした。
「これでギルド登録の手続きは終わりだ。しかし、パーティを組まねば樹海に入ることは許されない。早々に、共に旅立つ仲間を集めることだな」
幸運を、という言葉を背に、私は冒険者ギルドを後にした。
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キリが悪い。
次回こそ本当に冒険を始めたい…。
パス無しで行きます。
2回入れるの正直めんどくさい
どうせ第一EDしか見てないし
まあ、アルケから勲章ぶんどってくるのも忍びなかったので。
その幹に貫かれるように、また寄り添い取り巻くように、大小様々な石造りの建物がいくつも積み上がっている。たった一本の橋のみで外界と接する姿は、見事に要塞構造を形作っていた。
初めて訪れたハイ・ラガード公国は、エトリアに比べるとさすがに肌寒かった。
しかし街の空気は向こうに劣らず、賑やかで活気に満ちている。
人波の中にはちらちらと冒険者らしき姿が見えた。見覚えのある武器や衣装を身につけている者もいれば、初めて見る姿もある。話に聞いていたとおり、大陸各地から多くの冒険者が集まってきているようだ。
私が最初に向かったのはもちろん冒険者ギルドだ。ここでも世界樹の迷宮を探索する冒険者には、ギルドへの登録が義務づけられている。
全身鎧(フルプレート・アーマー)姿のギルド長に迎え入れられ、新しいギルドを作成するための手続きをする。
「今までにギルドを率いた経験は?」
エトリアで一度、と答えると、ギルド長は興味深げに私を見た。……兜を被っているのでよく解らないが。
「ならば、あちらでの実績を申請するか?内容によっては公宮からいくらかの優遇措置が得られるかもしれん。少々手続きが煩雑になるが」
優遇措置、という言葉には惹かれたが、差し出された分厚い書類の束を見て慌てて首を横に振った。あんなものを2度も書く元気はない。
……あれ?前に一度書いたっけか?
奇妙な既視感に首を傾げていると、ギルド長は"PassWord"と書かれた申請用の書類を引っ込め、換わりに公国の紋章が型押しされた羊皮紙を一枚だけ差し出した。
「では新たなギルドの名前をここに」
私はエトリアに残してきた自分のギルドの名を思い返した。思い出も馴染みも深い名だが、新たなギルドにはまた新たな名が必要だろう。少し考えてから、ペンを動かす。
「ふむ、聞かぬ言葉だが異国の言葉か?」
なかなかに響きがいいとギルド長は微笑んだ。そんな気配がした。
「これでギルド登録の手続きは終わりだ。しかし、パーティを組まねば樹海に入ることは許されない。早々に、共に旅立つ仲間を集めることだな」
幸運を、という言葉を背に、私は冒険者ギルドを後にした。
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キリが悪い。
次回こそ本当に冒険を始めたい…。
パス無しで行きます。
まあ、アルケから勲章ぶんどってくるのも忍びなかったので。
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